ずいぶん前から詩人広部英一の
「もくしゅく忌」に出席しようと
詩編を選んでスピーチの練習をしていた
2時間前になって 何もかも
投げ出したくなり
急に気分が悪くなり
それで欠席してしまった
それでも近くまで行ったのだが
しろつめ草と子供たちは読んでいた
あのレンゲソウのことを
もくしゅく というのだな
貰った詩集を何度も読み返していたら
ますます背中が寒くなって
それはこの詩集「 畝間 」が
死者との対話だったので
生前よく仕事で目の前に座っていた
眼鏡姿を思い出して
ぼくより20歳年長だった
生きていれば92歳だ
思い出すと いろんな過去が
嫌になった
死のことも
生のことも
それでひたすら我慢して
眠りこけていた
寒いようで暑い
変な日だった
まいった
死者は生者を惑わすなかれ
だったか
正月に地震がきて
あのあと耐震設計の抽選に合格したが、
家の中をあちこち触られるのが嫌で
さあどうするか、悶々と過ごして
さあどうする、地震の来る前に寿命で死ぬという
こともなさけなや
老後である 先に死んだ連中も
みんな元気でいるか
親の援助で早く家を得たから
耐震設計が古かった君ら
助かったのだからもういいんじゃない、
迎えに来るのか
実は今日 私の生まれた日なのだ
町内のごみステーションの防犯灯と監視カメラ
電源と地主に電信柱を交渉して
上手くいきましたが雨に濡れて
まあ機嫌よく帰ってきて
今朝またもやギシギシと
震度4らしいけど
うちは震度2
つらいですね揺れるのは
自分の布団に眠れること
水があり風呂があること
しみじみありがたいものです
地震とは
ものすごい力で山や海を動かすものであります
松の木の1本でも
ぼくは動かせない
佐渡から山梨、長野、岐阜、富山、福井をギシギシと
動かす力とはどんな力
ですか
神様ですか
こういう文章も書けるようになりましたが
第2次「螺旋」も専念できるようになり
町内会も役を終わり
ごみステーションも設置できました
皆様今年もよろしく
お願いします
心臓がどきどきして
調子が悪いです
地震カミナリ火事
ですね
怖いものだ
がたがたがたがた
しつこく揺れた
緊急警報が映画のように叫び
地震が来るという
まもなく本当にやってきた
能登はまことに悲惨なことになって
言葉がない
靴下をはいて枕元に着る物を置いて
寝たが 眠れない
揺れているのだ
ゆらゆらと
新潟から見舞いの電話が来た
友人が正月に風呂に入っていたそうな
シャンパンや赤ワインで
ふらふらしていたが
みるみる醒めた
自分の布団で眠れる
のは最高なんだと知らされる
正月は飛んでしまった
冬のタイヤに変更して
ちょっと寺参りに行って
それから町内会の引継ぎ書類を作り
見舞いに行って
忙しい毎日でした
換気扇も異音がするから
解体して油を落とし
排水桝もモルタルをこねて
玄関の石垣にもセメントを流し
木を伐って
裁断し
ニンニクを植えて
堆肥を施して
ああコガネムシの幼虫
根きり虫の冬ごもりを邪魔して
それにしても鳥が来ない
今日、雪が降った
白い雪
朝から新年会の弁当の数を数えて
注文して
年賀状を作り
篆刻のやり直し
詩は書けないぞ
来年こそ
そういえば芥川賞もう一年経ったのか
こうして老いていくのか
寺尾が亡くなった
ハンサムな力士だった
身体が細いのに無理して喰うと
心臓に負担が来るのだと
外は みぞれになり
あられになり やがて
どかんと降りやがるのだ ここの雪は
毎年 同じだ
さあ 新年の飾りでも考えよう っと
ごうごうと音をたてて
滝のように 雨が 切れ目なく
降って
誰もいないから 心細い
頭上に 雲があり
あんな大量の雨 が
たった一軒に降り注いだら
家は 海に流れてしまう
昨日 のこぎりの目立てを するために
やすりを買った
錆びたのこぎり で モミジの硬い根っこを
ゴリゴリと切断していた
よく切れる
道具は大切に