今年の成果は
奥の細道
初めてゆっくり
芭蕉の気持ちになった
足が痛い とか
粗末な宿
土間に むしろを敷いて
寝ることの苦痛と
翌朝早く 旅立つ気持ち
歩き出すほうが気持ちがいい
夏の朝の
気持ち
五月雨を集めてごうごうと
流れる最上川
もがみがわ という音で
ちゃんと おさまっている
さみだれを 5
あつめてはやし 7
もがみがわ 5
巧いものだなあ
ということを思い出しながら
除夜の鐘をきくことにするか
昔の007を見ながら
ウイスキーを飲むか
まだ迷っている
今年の成果は
奥の細道
初めてゆっくり
芭蕉の気持ちになった
足が痛い とか
粗末な宿
土間に むしろを敷いて
寝ることの苦痛と
翌朝早く 旅立つ気持ち
歩き出すほうが気持ちがいい
夏の朝の
気持ち
五月雨を集めてごうごうと
流れる最上川
もがみがわ という音で
ちゃんと おさまっている
さみだれを 5
あつめてはやし 7
もがみがわ 5
巧いものだなあ
ということを思い出しながら
除夜の鐘をきくことにするか
昔の007を見ながら
ウイスキーを飲むか
まだ迷っている
彦根に舞鶴に鳥取に
寒気団が流れててんやわんや
熊川から今津の道も立ち往生
車輪が回転するから 雪で空回り
人は 前へ 前へ 交互に 動いているから
京都と若狭は物流が途絶えないはず
担いでいけば
中世のころや近世を想像している
夜 除雪車が何度も往復している
道路は やがて箒で掃いたように
薄く きれいになって
朝に 雪が軽いから 大したことはないぞ
近所も 笑っている
越前の冬である
今年もいろんなことがあったが
夏は暑く 冬はやはり寒く
病気にだけは なりたくないな
茅の輪をくぐりながら祈る
どうか 神様 無事で 良いことばかり
ありますように
古い漢文の教科書に 気になる詩があり ここに書きたい。
題名は「秋の思い」作者は「張籍(ちょうせき)」
漢詩文を横書とする無礼を、ごめんなさい。
「秋 思」
洛陽城裏見秋風 洛陽城裏秋風を見る
欲作家書意萬重 家書を作らんと欲すれば意 万に重なる
忽恐匆匆説不盡 たちまち恐れる そうそうにして説き尽くせざるを
行人臨發又開封 行人 発するに臨んで また封を開く
街に秋の風が吹いて、家に便りを書こうと思えば沸き起こる思いの数々
心せいては書き漏らしも出ようかと ふと気になって 飛脚が立つ
まぎわに また封を開けて見る。
解説:洛陽で役人暮らしをしている作者が故郷を思っている。秋風:晋の張翰の故事をふまえ、
張翰は、呉郡(江蘇省)出身の役人、そこは鱸(ろ)という魚と蒪菜(じゅんさい)が名物であった。秋風が吹くとジュンサイの、あつものと、魚(すずき)の、なますの味を思い出し、とうとう官職を捨てて郷里へ帰ってしまった。名利に淡泊な人の逸話。
例えば、京都出身の役人が、「京まいこちゃんポンポン」で、官を辞すかどうか。
寒い冬の真ん中にいる
松代大本営の本を読んでいる
70歳になった
周りで いろんな事件が起きた
1月に屋根の上で 雪で滑って膝を痛めた
9月になって急によくなって
喜んでいたら また痛くなった
すると雪になった
敏感なものだな
細菌戦争も嫌だ
領土 上陸 水際
今年は 良い読書ができた
ライシャワーの自叙伝やらドナルド・キーン
小林秀雄の本居宣長 急がないと
戦争と平和、罪と罰、ヘミングウエー
限りなく拡がっていた私の世界も
少し焦点が定まって あきらめて
木犀の剪定も割と速く終わり
背中を何か せかされる想い
悠々と急げ
開高 健 は言った
人生とは何であろうか
生きるというのは一体
何なのか
知っている人が減って
知らない人が増えている
手術を受けて還ってくると言っていた
ちょっと留守にすると
そのまま訃報欄に出た
妻と花を愛し
音楽を愛し スピーカーを買ったと
詩の話ができる数少ない男だった
この世の生き方は つまらなかったかもしれぬ
ただただ冥福を祈る 黙っている
主要な「螺旋」のメンバー
林克人 大井順子 織田栄 吹矢正清 が向こうの岸に行った
詩集が届く
金子秀夫さんありがとう
伊勢佐木ブルースのいい詩集です
わかりますよ
言いたいこと
万葉集も金子光晴も
サザンも
アラバマからバンジョーもって
膝の上に
おおスザンナ
あれも好きだ
も一度君を愛するという
あれもいいな
井伏鱒二の詩に 今宵は中秋の名月
初恋を忍ぶ夜
春さん
蛸のぶつ切りをくれえ
だったか
良い詩でした
今夜はなかなか月は出なかったから
しばらくぼんやりして
表に出たりして
すると玄関から
突然
まん丸の大きな月があがった
思わず拍手した
今度満月は8年後だと
死んでいるかもしれない
そう思ったが
悲しくなかった
死んだっていい ほど
いい月でした
秋は いい ね