2023年10月31日火曜日

初めての秋晴れのこと

 朝6時

良い天気だった

昨日の剪定は完ぺきではない

気になっていたので

よしもう一回

玄関に出て準備をはじめたら

急に大きな物音がして

道路にトラックが来て

電信柱を入れ替えるから

立ち入り禁止だと言う

そうかそれなら

バリカンを持ち出し

シートを敷いて

工事と同時にバリカンを使って

見事に生垣を削り終えた

なかなかうまいものだ

ついでに金木犀を短く伐った

1メータほど

小さくなったがたくさん肥料を入れて

来年も咲いてほしい

秋晴れが二日続いて

普通なら今日は違うことをするのだが

同じことを二日続けてやるのは

初めてだ

定年退職後の

初めての経験です


2023年10月30日月曜日

秋晴れの良き日

 午前中は 生垣の剪定を

慣れたもので

ビニールシートを敷き

石を置いて飛ばないように

得意のバリカンで方カタカタと

バリカンに油を塗って

実は3日前に 町内の看板を4枚作り

慎重に作業をしていた のに

ねじを締める時に自分の親指を はさんで

変な感じだったが

要するに自分の左の親指の先を 右手のペンチで

ねじ切ってしまった

痛い 冷や汗が出て

すぐに左親指を洗って

薬をつけて 横になって

ずき ずき ずき ずき

おなかも 具合が 悪くなって

まいりました

看板は 翌日 まあ何とか完成して

今日は生垣の右側が下がり気味

何でも難しいものだ

木犀には鶏糞を与えたことだし

午後には 海を見に行った

石坂洋次郎

麦死なず 海を見に行く だったかな

三国の海で釣り人が3人 波にさらわれた

秋の海は きれいだった

しかし 寂しいものだ

青春の海はどうだったか

青春は美しい

もう還らない 

未練はある


2023年10月25日水曜日

今日も堤防の草刈り

 3日目になるが

堤防の草刈りに行く

朽木が捨てられていて大きい

引きずり出す時に

想像をする

毒蛇が住んでいて

もう我慢が出来ないと

最後の力で噛まれたらどうするか

オオスズメバチの応接間を壊したと

オオスズメバチの親戚が集まって

一斉に攻撃をしてきたら

死んでしまうではないか

めりめりと木を移動すると

我が家にいた あのコガネムシの幼虫

たくさんいた

家では片っ端から捕殺して 鳥にくれてやった が

堤防は 知らん顔でやり過ごした

つまり堤防の幼虫たちは

生き残り

コガネムシになって

これからも 地球に住むわけだ

ぼくは 川に落ちたら 海に出てしまう

すると 大きなカメが助けに来て

済州島まで運んでくれる

還ってくると

もう地上には 誰もいない

どうやら

私が浦島太郎の先祖だったのか

むしろ本人ではあるまいか

奇妙な幻想を浮かべながら

汗だくで 堤防掃除をした

たった一人だから 争いもなく

アラブやイスラエル

ウクライナとロシア

人間が人間を公的に殺し合うなんて

どうかしている

川に 大きな鯉が泳いでいる

この川を鯉川と名称変更してはどうだろう

市長の選挙も近いことだし

恋川にしろと

命令されるかもしれない


2023年10月23日月曜日

市役所に行った

 親切な対応で驚いた

駐車場が予約してあったように

こちらにどうぞ

エレベータに乗ると何階ですか

若い職員が聞いてくれる

4階

承知しました

どう思う

それから建設部に行って

廊下に立っていると

どういうご用件で

と聞いてくれる

いやあ陳情と言うか

お願いに上がりましたですはい

こちらへどうぞ

どういう内容ですか

おいおい

親切だなあ

僕等がいた組織はもっと厳しく

威張っていて

もう秋ですね

と言うと

と叱られるような雰囲気

だったな

首尾よく話を伝えて駐車場を出て

時計を見ると9時30分だった

駐車場に入ったのが9時で10分ほど歩き

入口を間違えて裏に出て

何かイベントの立て看板に遮られて

エレベータに乗って

それで要件を済ませて

車に乗って30分だ

なかなか俊敏な朝だった

それでまた堤防の草刈りに行った

涼しい良い秋だった

2023年10月22日日曜日

川のそばの

 ガードレールに沿って

今度わが町内の

ごみステーションができる

と言っても折り畳みの

4台

しかしここまで住民同意は難しかった

みんな近くて遠いところ

遠くて近いところに

ごみステーションを置きたい

のだ

それはわかるが

そこで朝起きて

設置場所に行って草取りをした

二日前に大雨が降った

その水がまだ溜まってるに違いない

案の定  水は溜まっていたから

市役所に陳情に行くことにした

役所の空気は  よくわかる

だから素直に訴えるつもり

雨が降ったら

ごみが出せないなんて

正午に帰って来た

米袋一杯の雑草を刈って

インドカレーを食った

牛筋のカレー

上手かった

空は晴れ

今日は日曜でみんな家に居て

テレビを見て

午後4時頃までは楽しく

後は緊張して

明日から月曜日勤務に

誰が考えたのか

週休とか

人生は働かないといけないとか

今日は川のそばの堤防の草を刈った

初めての地域貢献だ

そういえば 今まで何もしてこなかった

みなさんごめんなさい




2023年10月19日木曜日

お礼に

 堆肥に鶏糞を混ぜて

油粕を入れて

おまけに ぬか をサービスして

木犀の根元に積んだ

これで喜ぶはずだが

隣のモクレンには冷たい

だから気に入った木には

存分にサービスするが

どうでもいいのには冷たい

そういわれそうで

隣のモクレンにも

肥料を施した

施す ほどこす

威張るんじゃあないよ

お礼に気持ちだけ

鶏糞を差し上げるのさ

でも今日はいちにち

木犀の香りがすごかった

歌人の遠藤若狭男さんは

若いころ僕に

木犀の香りが耳の中を濡らす

といったが

僕は笑っていた

遠藤さんも亡くなった

早稲田出身で川村学園で

国語教師をしていた

僕は苦手だったな







2023年10月18日水曜日

今日は私の

 誕生日であります

子供の頃

ガラス瓶に金木犀の枝を入れて

七夕の残りの紙切れに

お誕生日おめでとうと書いた札をぶら下げて

一人でお祝いをした

朝の庭に木犀が金色に咲いている

ぼくは

母より5年長く生きた

私もいずれ消えてゆくのだろう

空に鳥が飛んで行く

昨日の夕方は寂しかった

奥山に紅葉踏み分け啼く鹿の 声聞くときぞ 秋は悲しき

だったか

秋は寂しきだったか

まあ仕方がない

暑い夏の次は白い秋

次は冬だ

また春が来る

地球は回っている

それだけで有難いと思う

今日は私の誕生日

なのだ


2023年10月16日月曜日

雲が秋になっていた

 暑い夏だったが

寒い秋になって

キリギリスが外套にバイオリンを抱えて

寒い街を歩いていく

反対に蟻は暑い夏に頑張って

働いたから

温かい夕餉の食卓に

団らんしている

アリとキリギリス

労働者と貴族の違い

働いたものは賃金を蓄えて

労働経済学

しかし消費すれば確かに貧乏になり

そこで得られるささやかな喜びもやがて

飢えに泣き

困ったことに

モーツアルトもショパンも

さつまいもと握り飯にひれ伏して

ああ

働け働けとせかされて

労働はわれらを解放する

アウシュビッツだったか

ビルケナウだったか

ああ

困ったことに

我々は秋空に勝つ

すばらしい武器を放棄して

いるのだ

今日は海を見に行った

青い海だった


2023年10月14日土曜日

篆刻が上手くいかない

 カリカリと刀を研いで

石を刻んで

月を釣り雲を耕す

釣月耕雲

雲の文字がどうもうまくいかない

なんでやろ

雲は対称で

安心していたから

ココロのゆるみである

などと思いながら

庭に咲く木犀のいい香りを

胸いっぱいに吸って

煙草なんて悪い

ただあのつらい時の一服は と

それもどうやら忘れて

幸いにも

酒も1週間断って

すごく 健康な精神で

にこやかに暮らしているが

製品が売れない工場主は

さぞ大変だろう

コスモスが咲きましたから

良かったらお立ち寄りくださいと

メールが届く


秋桜

百恵ちゃんの歌 さだまさし作詞

淡紅の秋桜が秋の日の
何気ない陽溜りに揺れている
此頃涙脆くなった母が
庭先でひとつ咳をする

母がコホンと咳をするということは

母が生きているということ

そういう時間もあったかもしれないが

あわただしく過ぎてしまった

ぼくの場合


2023年10月12日木曜日

秋晴れ

 こういう秋の寒いような

きれいな空を見ていると

家の中より

畑に出て

腐葉土を掘り返し

カブトムシの幼虫に似た

黄金虫の幼虫

この幼虫は悪い奴で

植木鉢の中で根を食ってしまう

木の中に入って枯らしてしまう

今日は三〇匹を摑まえた

この前は四〇匹

ペットボトルに入れて

鳥の餌にする

今日は鳥が来ない

金木星の花が少し咲いた

良い香りがする

風が吹くと

香りが漂ってくる

銀も咲きだした

こちらは白いが香りなし

この香りを意識するころには

運動会が始まり

やがて幼稚園の運動会に

保護者レース

小学校の運動会に行き

やがて孫の走る運動会にも行った

さて次は

2023年10月10日火曜日

祭りの後には

 ざあざあと雨が降った

秋雨前線というらしい

文字を彫った

一つだけ気に入らない形をしている

削り直して

また文字を書き

印刀を立てて

カリカリと彫った

雨が降っている

55年ぶりの友人たちの生きざまを

想像して

カリカリと石を彫った

藤本も死んでいた

久保も国富も田村に山本益弘

西蔭、角、大橋、経が島、倉谷、村上、どうしたのだろうか

私も体を壊して

あるいは死んでしまうことも

ある

幸いなことに

まだ痛い目には合っていないが

確実にある方向へ向かっている

のだ 人間だから

仕方ないのだ

だけど

秋は寒い

寒い朝だった


2023年10月9日月曜日

秋祭り

 村の鎮守の神様の

秋祭りに行った

懐かしいな

日の丸と幟

いいないいな

黄色の着物に笛と神楽

高い下駄履いて

いいないいな

豊作を祝う祭り

上下宮さん

上の宮と下の宮

官幣中社

海彦山彦の

若狭の彦姫神社

千年杉の いいないいな




2023年10月8日日曜日

55年ぶりの同窓会

 同窓会に行ってきた

100人のうち60人と話をした

呼び捨てで

やあやあ

男は面影が残っている

あだ名を55年間記憶している

初めて知ったこと

同窓会は昔の同窓に会いに行くのだが

今の自分が

昔の自分に会いに行く

そういう旅だということだ

55年はどれくらい長かったか

解らない

ただ、悲しい事や寂しい事

嬉しかったこと驚いたこと

怖かったこと

を全部乗り越えて

みんないい表情だった

ちょっと飲みすぎた

幹事さんお疲れさまでした。

ありがとう。それにしても亡くなった人が多かった。

丈夫な大きい奴がとっくにこの世から

バイバイしていた。

まいったな。

2023年10月6日金曜日

今日も忙しい日だった

 散髪へ行ったら100円値上げしていた

狼狽した

9月は1100円だったのに、1200円になっていた

眉を剃ろうと300円余計に持って行った

合計1400円だが100円を足して1500円持って行った

そのおかげで眉を半分だけと

いうようなことにはならなかった

やはり余分は必要だ

腰や腹の周りにも余分がある

あれで座ったり

しゃがんだりできるのだ

あれが無いと

網タイツになるのだろう

それでも、まあ よいのだが

バーベキューの金属の櫛を削って

彫刻刀を創った

紐を巻いて

釣月耕雲 とうとう彫った

難しいものだ

蝋石の削り粉を吸って

肺に石がたまるのではないか

石肺ではないか

寒い日だった

白山に雪が降ったらしい

暖房を入れる家があるらしい

灯油を買いにいくという

まだ秋が始まったばかり

青春 朱夏 白秋 玄冬

良い文字だな

篆刻にはまっていく私

まあすぐにあきらめるのだろう

下手の横好き 釣り 囲碁、テニス、卓球、剣道、空手、ラグビー、水泳、習字、ソロバン、英会話、中国語、フランス語、油絵、写真、ギター、ケーナ、尺八、外国映画、ショパン

飽きっぽいのだ

それでよいのだ

文字を逆に彫るのは難しい

なんでも逆は難しい



2023年10月1日日曜日

いよいよ10月になった

 図書館の自伝原稿ができて半年たった

町内会のごみステーション移転やら

町内会長の選考方法やら

いろんな地域のボランティアをやって

臨時総会や委任状やら

階層が異なるから疲れてしまった。

ヒトラーは偉いもんだな。ゲッペルスが上手いのか。

ようやくまとまったから

この10月から自分の部屋で

また詩を書くのだ

まず、机の掃除をした

篆刻の材料もほっぽらかしだったが

また作るぞ。「釣月耕雲」という文字

彫りたい

道元らしい

月を釣り、雲を耕す

くよくよしない、ぼんやりと大きく、生きていきたい

週末に50年ぶりの高校の同窓会があるのだが

総理大臣やロックフエラーは、いないだろう

漁師や猟師、世界中を歩いた中村

サックスのプロ、藤本

それ以外は、サラリーマンだなあ。教員も警察官も月給だ。

しかし、みんなご苦労だった。

まあ、生きて会えるのだから、笑顔で握手したい。

50年の追憶が

急に発酵して悪酔いしないとよいが。

気を付けようっと。





中秋の名月

 井伏鱒二の詩が好きだ

この季節に、いつも楽しんでいる。

太宰が佐藤春夫に手紙を書いた

芥川賞をクダサイという

井伏も困っただろうな。


逸題

今宵は仲秋名月

初恋を偲ぶ夜

われら万障くりあわせ

よしの屋で独り酒を飲む

春さん蛸のぶつ切りをくれえ

それも塩でくれえ

酒はあついのがよい

それから枝豆を一皿

ああ蛸のぶつ切りは臍みたいだ

われら先ず腰かけに座りなほし

静かに酒をつぐ

枝豆から湯気が立つ

今宵は仲秋名月

初恋を偲ぶ夜

われら万障くりあわせ

よしの屋で独り酒を飲む

      (新橋よしの家にて)


詩人山本和夫は僕に言った。小林は中也の恋人を採っちゃったんだ。

中秋の名月は見事だった。ぼくは縁側でスコッチ・ウイスキーを飲んだ。