2020年11月19日木曜日

なんとなく詩が生まれそうな

予感がしている

朝の始業前に原書を訳している

すると

秋の空が冬に変わっているのが解る

ただ一行を訳している


今日の収穫

W.Bイエーツの詩集を何十年ぶりに読んだ

白鳥は老いない

というところ原文で確認した

あと

秋の湖面の滑るような描写

さらにランボーの「地獄の季節」

これは小林の訳

原文ともう一度比べてみよう

それにしても羊飼い

シェパード 牧羊犬

だったなあ

私も老いた

しあわせな白鳥の歌

イエーツはやはりいいな

増永さんから俳句集が届く

ひょうひょうとしている

芭蕉の奥の細道を読んでいたら

不意に涙がこぼれた

荒海や佐渡に横とう天の川

宇宙を詠んでいる

すごいな

今月は実りの多い季節だった

2020年10月21日水曜日

ブログ再開です

さまざまな困難を乗り越えて 毎日書架と格闘していましたが ようやく作業は完了しました 窓から外を見ると秋の風で 寒い この前まで冷房をつけて 汗だくでしたが もう寒い 書架はきれいに整理されました 嬉しいので昨夜は 日本酒で乾杯しました 69歳に なりました

2020年9月7日月曜日

ブログ中断の理由

新しい職場で 大きな仕事 8万冊の大移動 製本雑誌の整理 不要図書の選定 どれもやりがいがあって 痩せるほど 没頭した 5月は40日自宅待機 コロナのせい 仕事は順調で楽しかった 地震で はっと我に返った もとの自分に戻りました

台風

10号 沖縄 鹿児島 宮崎 熊本 長崎 佐賀 福岡 大分 ほんとにご苦労様です 風が こんなに 怖いとは 雨が こんなに 怖いとは 温暖化 外は車が熱くて ハンドルを持てないほど 地震怖い 揺れている感じ 気が小さい 小心者 みなさん 私が悪かった ごめんなさい 謝りますから 許してください

地震が来た

立つのがやっと 外に出るか 中にいるか ガタガタがたがた 家が壊れると思った コロナで 職場は念のため大事を取って 4日間自宅待機 その最後の朝 自分の本棚はひっくりかえり トルストイ全集と 安岡章太郎全集と 日本詩人全集を廊下に出して 書架を立て直して汗びっしょり

2020年6月25日木曜日

また地震だ

やめてほしいな
神様の揺さぶりは
好きではない
揺れることは
嫌いだ
やめてほしいな
地震は嫌いだ
地震かみなり
最近かみなりも
怖いと思うようになってきた
それに洪水も
それに
ウイルスも

2020年5月27日水曜日

すぐに6月だ

歳月は流れる
すぐに
 
知っている人も
次々に亡くなっていく
お世話になった人
教えてもらった人
 
叱ってくれた人
小さな声でアドバイスをくれた
老人
 
みんな親切だった
大きな声で騒ぎまくる連中は
信用できない
ということを
教えてくれた

2020年5月17日日曜日

雨が降ってきた

新緑の山々
美しい行事や音楽

疫病が流行って
街はシャッターを下ろして 死んだように
眠っている
まだ食糧や水があるから
うちこわし 起きないけれど
店に客が来ないと
お金が回らない
飛行機もタクシーもレストランも 
明日から来ないで と言われ 労働者
頭をかかえて あちこち電話をして
飛行機会社が機内食を寄付したらしい
思えば楽しい時代だったなあ
オリンピックだあ 世界旅行 食べ歩き
うまい、シャキシャキして絶妙 
タレントは 熱い天ぷらに あちち 
大げさに はしゃいで 笑いを とる
天ぷらは熱いに決まっている 

雨が降ってきた
あらゆるものを洗い流す
激しい雨が

2020年5月9日土曜日

学級閉鎖

流行性感冒で
学校が休みになる
登校後の調査
風邪をひいた人たちに 
のけ者にされるから
熱がでた人
先生が言うと手をあげる

寄生虫の検査
薬をもらって 3匹はいないと
のけ者にされる
手をあげる
飲むと辺りが黄色に染まる
顔色の悪いA君が
長いのが出たらしい

病気と偏見
何にも変わってない
熱を出し回虫を出さないと
砂場で遊べない

おとなの世界は楽だった
静かに話せば
うしろめたい奴らは黙る
なかには凄んだり おどしたり
アクション映画のような
ことも あるけど 
ほとんどは
忘却の彼方に去っていく

まてよ
砂場にいた子供が
いまの老人なのか

2020年4月29日水曜日

ステイ ガーデン

とてもいい天気で
連休だ
春の行楽はないよ
うんしょうんしょ つらいが 畑に黒土を入れる
ついでに
おおでまり
葉っぱの裏に小さな虫がいて アースジェットで退治
腐葉土の箱を入れ替え
埼玉の友人どうしてるかな
フランスへ行ったあいつも
思い出し ながら 草むしり
顔がひりひり焼けた
ウイルスは太陽に弱い アメリカ大統領が言っていた
湿ったところにいると あかん
祖母も言っていた

2020年4月16日木曜日

仕事を休んで

連休というべきか
自宅で仕事

毎日が日曜と月曜の繰り返し
仕事場に行きたくない
夏休みが終わる
あの8月の終わり
小学校の2年生の頃の気持ち

あの同級生
ごろごろテレビ見てチョコ食べてるか
糖尿 高脂血症 高血圧 老眼 不整脈 頭痛 腹痛 痔 便秘
認知症 短気 歯痛 妄想 めまい 貧血 疥癬 腰痛 耳鳴り 金欠 

2020年4月12日日曜日

桜の吹雪

桜が
雪のように舞っている
きれいだ

さくら吹雪 という言葉
素晴らしい
うまいな
よく言った
今朝 廃品回収で
古新聞を表に出して
誰かが 知らぬ間に収集して
声もなく
みな家に潜んで
ウイルスに備えて

2020年4月11日土曜日

街は

この街は感染者が多い
人口の割に
とか
あの県はゼロだ
県民性がいいから
逆らわないらしいなどと
連日報道は騒ぐ

こちらは静かに
自宅にいるというのに
ああ
今日も何人死んだとか
全世界では10万はいかないだろうよ
誰かが言ったとか
こんな銀座は見たことない
こんな原宿見たことない と叫ぶ
表に出るなというから
出ていないのだ
出ていないことを 知らせる目的なら
叫ばなくてよい

それとも別の意味があるのか
なぜ叫ぶのか

テレビをみると

キャバレーと居酒屋の違い
ホームセンターとスーパーの違い
バーとクラブは同じ
歓迎会と送別会は違う
悪疫に根拠を分類して
トイレはいいが便所はだめ
風呂はいいが洗面所はだめ
テレビスタッフは自宅待機なしか
銅板でウイルスが死ぬなら
ワイヤーは必需品
船は明確に分かれている
病院船、漁船、油槽船、気象観測船、
ヨットにクルーザー、遊覧船、高瀬舟と
海軍はすごい 戦艦、航空母艦、巡洋艦、駆逐艦、
潜水艦から島尾敏雄の板張り特攻ボート
出発はついにおとづれず
あれは震洋だったか

詩集が届く

ことん
郵便受けに厚い封筒が入り
詩集が届く
西畠良平さんだ
初めての詩集だ
四十年も前から
「螺旋」同人だった
忙しい新聞社に勤めていた
ゆっくり拝読します
ふとんに潜り込んで
首だけ出して
ひとつ づつ楽しみます

2020年4月8日水曜日

言葉

おい
という音声は瞬間に消えていくが
その記憶は永遠に凍り付く
ひとことでも
心に刺さる

私もこれまで言いたい放題で
人を
傷つけてきた に違いない
距離が判らないときは
手探りで
ああこの人は難しい人だ
ああこの人は気配りをする人か
なんとか
その場を凌いできた
孫に叱られたことがある
じいじ食事中は騒がないで
何を言うかと反論した
じいじは嬉しいから
はしゃいでいるのだ
幼稚園は何を教えている

社会生活は わがまま じいじには
難しい
還暦とはよく言ったものだ
昔の人はほんとに偉い

2020年4月6日月曜日

歩道に桜の花びらが

舞う
サクラは風が吹くと散ってしまう

ある程度はわかっていても
人はなかなか散らない

住みやすいように
周りを支配して
寝そべっているライオン
水の中のカバ

サメの掃除屋さんコバンザメ
人間の免疫
はしか
おたふくかぜ

蕁麻疹
学校を二日も休むと
級友は不思議そうに
離れていった
ああ サクラのように 
きれいに散りたい
もう無理だが

2020年4月5日日曜日

クレマチス


外出禁止令で小さな畑の
草むしり
すると
植木鉢のクレマチスが芽を吹いている
おお春だあ

それで急に元気になって
バケツに10杯
草を引き抜いた
腐葉土の箱にバサッと入れると
たくさんのミミズがいる

これがいるのは
安全な証拠さ
すると新潟の友人から
コロナはどうだ
というメールが来る

最上川舟唄 よいしょのまかっしょ
酒田さイグさけ ああ
まめで達者でろちゃ  
はやり風邪などひかぬよに

いい文句だ 返事した
死んだら死んだで生きていく

江差追分もいいな
ソルヴエイクの歌 いいな
シセル シェルシェブ もいいな

2020年4月4日土曜日

サクラサク

世田谷のおじさんから
大学合格を知らせてきた
電報には
カタカナでサクラサクとあった
父はよかったなあ
これで4月から東京へ行けるぞ
と笑った
母は泣いていた
18の時だから50年前

日記を見ると3月の初めに
「春雷のとどろく朝に合格す」
とある

素晴らしい
才能があったのだなあ
50年たってこれを超える作品はない

車で走っていると
あちこちに桜
川の土手に桜並木

北潟湖の湖畔にも
三国の港にも
二面の農場にも 咲いている

高校の授業開始が
連休明けになるそうだ
連絡が入る

昔は10円の公衆電話だ
今は 車に電話がかかってくる
そういえばそのころ
人類は月に行ったのだ
高校の補習の頃でよく覚えている
風邪ぐらいなんだ
コロナは太陽の炎だった
鉄腕アトムではね

2020年4月3日金曜日

友人から

同窓会が中止になったと
連絡があった
感染症のせいだ

50年ぶりの高校同窓会
高齢者は危ないぞ

昔スペインかぜ
というのがあった
そうな

外は桜が咲いているが
家にこもって
ウイルスと闘うことに

21世紀は困難な世紀だ
子供にも老人にも兵隊にも
情け容赦なく
笛吹きのパイパー
海にネズミを誘って
街を救う話
あれはペストだ

どこかにパイパーはいないか
街を囲んで火をつける
何が起きるかわからない
なんて冗談じゃねえぞ

やや落ち着く

新しい職場で先輩から教わった
電気スイッチの位置を
ああそうだった
と反芻する年齢になった

思えば私にも
19の頃があった
池袋の西武でバイト
どんな仕事も平気 
群衆をさばいて ほめられた
文学部を出て
大学図書館に45年勤務した
新しい職場の書棚には 
かつて整理した本や
初めて見るのもある
古い資料の最後に私の名前があった
若い頃 編集委員会の末席にいた

これまで50万冊の本に触れて
硬い表紙と闘った この手は強かった
褒めてやる

だんだん年齢が増えてくると
儀礼的な 私への謝辞があったり
ほとんどの人が鬼籍に

みんな優しく笑っていた
川平さんも 田中さんも 野田さんも 菅村さんも
私が新人の頃の上司は
40年の間に地球から出発した

2020年4月2日木曜日

初出勤

新職場へ

案内されて席について
いよいよ始まった
勤務上の注意を受ける

かつて新職員に
ちょっときついことを告げた
20年も前だ

課長に連れられて各部署へ挨拶回り
みんな礼儀がいい
挨拶を交わす

あちこち見学
機器のスイッチはここ
さあ頑張るぞ
前に進む

帰りは嵐
桜の枝が揺れている

2020年3月30日月曜日

弥生

志村けんが亡くなって
急に新コロナが怖くなった

三月が終わる
さくら
咲いている

私も
3年勤務した職場を去る
目的を達成したから

だから心機一転
新しい職場に異動する
自分の意思で
自分で決めて
慣れた親しい人々に
別れを告げる

さみしいけれど

2020年3月21日土曜日

春分の日

春分の日
朝から散髪に行く
暑い日でこの国の天気はどうなってるのか
先日は雪が降った
春の雪
風が吹いて
聖火が消えたらしい
昔の東京オリンピックの時
聖火が消えたら大変だと
係員は寝ずの番をしていたが
賢い人がいて
懐炉や線香に移していたと何かで読んだ
だけど
京都のお寺だったか
油を注いで800年だったか
法灯を守り続けていると
油に移して
燈芯
ぼくの故郷では
とうしみ
といった
細い白い繊維だった
寒天のような

地震があった 能登で
春だというのに
世間は騒がしい
ウイルスとの戦いの映画
昔このブログに書いたことがあった
ダステイ・ホフマンの映画
しかし相手は、昔は結核だったり、コレラだったり
野口英世の黄熱病、梅毒だったり
困ったことだ

2020年1月5日日曜日

謹賀新年

年賀状もらったけど
みんな元気がなかったな

あちこちが痛いとか
入院したとか
母の介護だとか

細々と暮らしていますとか
おい新年だ

新しい年だ
頑張って生きていかないと
立ち止まったら
置いて行かれるよ
雁の群れが飛んでいるぞ
力のあるやつが先頭で引っ張って

衰えたら落ちていく
空の世界
永平寺に行ってきた
ケヤキの大きな建物だ

不意に大勢の雲水の読経が流れてきた
知ってるお経
祖母や母の背中を想い出し
涙が出てしまった
どこかの子供は泣きだした
上手なお経だったし
時折り
があん があん ががががん
大きな鐘が鳴り
正月から
いい感じ
今年も私にとって
いいことがありますように
祈る