2013年9月28日土曜日

親知らず抜いたど

秋晴れの良い日
何も悩みはないがひとつ未解決の問題
親知らずがチクチク神経を触る

15年前歯痛で歯医者に通った
上奥が痛いと言うと
上の奥の親知らずに
ドリルで穴をあけられた

結果は下の歯に穴をあけ
歯髄というのかな
ほじくりだして金属をかぶせた
ピクンと来た時が
神経を切断した時だと思う
私の唯一自慢の銀歯である

穴をあけたままの歯も治してほしいから
夕暮れの東京湾
5年後に同じ医者に行った
2時間待って
誰がこんなことをした
今度抜きましょうといわれ

腹が立って行かなかった
自分の仕事やないかい
10年経って
とうとう抜くことにした

若くて評判の歯科医院は
1カ月待ちだった
ガラガラなのは予約のせいだとは 
知らなかった

こうなったらどこでもいいわい
ベテランのほうがいいかもしれぬ
抜いた歯の回数、経験値によるぞ

ほんとうに空いている歯医者は良くない
かもしれない
電信柱の看板に沿って
聞いたことのある名前の医院に入り
受付をするとずいぶん年配の医師だった
そうかあのころ50代なら、もう70才だ
どうしようと思ったが ええい
レントゲン撮って横たわっていると
抜きますねと背後で声がする
ハイというとチュッと注射された

ふつうはしゃれた麻酔液を噴霧して注射すると聞いていたが
スポ スポ スポ スポと
すでに痛くない麻酔を歯ぐきやのどの奥に打たれ
あのう今日抜くのですか そうですよ
その間に歯の磨き方を教えましょう
隣の患者が終わり さあて
めりめりスポンという感じで
親知らずと別れた
11時半の受付で12時に終わった
長い15年でしたね
歯医者は玄関で笑っていた
好い医者だった
さてあと2本あるが
死ぬまで抜かないつもり
ですけんど

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