古い漢文の教科書に 気になる詩があり ここに書きたい。
題名は「秋の思い」作者は「張籍(ちょうせき)」
漢詩文を横書とする無礼を、ごめんなさい。
「秋 思」
洛陽城裏見秋風 洛陽城裏秋風を見る
欲作家書意萬重 家書を作らんと欲すれば意 万に重なる
忽恐匆匆説不盡 たちまち恐れる そうそうにして説き尽くせざるを
行人臨發又開封 行人 発するに臨んで また封を開く
街に秋の風が吹いて、家に便りを書こうと思えば沸き起こる思いの数々
心せいては書き漏らしも出ようかと ふと気になって 飛脚が立つ
まぎわに また封を開けて見る。
解説:洛陽で役人暮らしをしている作者が故郷を思っている。秋風:晋の張翰の故事をふまえ、
張翰は、呉郡(江蘇省)出身の役人、そこは鱸(ろ)という魚と蒪菜(じゅんさい)が名物であった。秋風が吹くとジュンサイの、あつものと、魚(すずき)の、なますの味を思い出し、とうとう官職を捨てて郷里へ帰ってしまった。名利に淡泊な人の逸話。
例えば、京都出身の役人が、「京まいこちゃんポンポン」で、官を辞すかどうか。
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