2021年12月27日月曜日

秋の思い

 古い漢文の教科書に 気になる詩があり ここに書きたい。

題名は「秋の思い」作者は「張籍(ちょうせき)」

漢詩文を横書とする無礼を、ごめんなさい。


「秋 思」

洛陽城裏見秋風   洛陽城裏秋風を見る

欲作家書意萬重   家書を作らんと欲すれば意 万に重なる

忽恐匆匆説不盡   たちまち恐れる そうそうにして説き尽くせざるを

行人臨發又開封   行人 発するに臨んで また封を開く

街に秋の風が吹いて、家に便りを書こうと思えば沸き起こる思いの数々

心せいては書き漏らしも出ようかと ふと気になって 飛脚が立つ

まぎわに また封を開けて見る。

解説:洛陽で役人暮らしをしている作者が故郷を思っている。秋風:晋の張翰の故事をふまえ、

張翰は、呉郡(江蘇省)出身の役人、そこは鱸(ろ)という魚と蒪菜(じゅんさい)が名物であった。秋風が吹くとジュンサイの、あつものと、魚(すずき)の、なますの味を思い出し、とうとう官職を捨てて郷里へ帰ってしまった。名利に淡泊な人の逸話。

例えば、京都出身の役人が、「京まいこちゃんポンポン」で、官を辞すかどうか。




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