20年ぶりに顔を出した
60歳の人は80歳になって
70歳で 亡くなっている人もいた
みんな 表情は柔和だった
嫌いだった人もいた
そんなことも 忘れ
やあやあ と握手した
へたくそな詩でいいさ
生きることが仕事だ
へたくそな詩で十分だ
死ぬまで生きるんだ
それでいいさ
笑顔で別れる
彼らは地下に行く
これが最後かもしれない
地下には 車があるのだ
本物の地下に行く
わけではないよ
しばし の別れなのだ
手を振って笑いながら
わかれるのだ
笑いながら エレベータのボタンを押す
開くというボタンを押しているから
いつまでもみんな
ドアの開いたエレベータに
黙って乗っている
のだった
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