イソシギは雲のやうに河口の空に群飛し
風は洲に荒れて
春のうしほは濁つてゐる。
枯れみだれた葦の中で
はるかに重工業原をわたる風をきく。
おそらく何かがまちがつてゐるのだらう。
小野十三郎「明日」
この世の中の仕組みが
「おそらく何かがまちがつてゐる」
という気がするとき
志賀直哉は芥川をやっつけた
立膝で碁を打つようなことは
あってはならぬ
ふきちゃんも
こかちゃんも
実直なアナーキストでいてほしい
論語読みの論語知らず
なにも知らないまま
出発することのないように努力せよ
なぜイカは安く
マグロは高いのか
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