2022年12月26日月曜日

ホワイトクリスマス

キリストに敬虔な祈りを

ささげる予定だったが

イタリアン・レストランで飲んで

よたよた帰ってきた

キャビアだったかキノコだったか

聞いたことのない 料理で

有名なワインだった

ぼなセラ あるべ出る地

ちゃうちゃう バンビーナ

半年前に予約してたから

雪の中 出かけたのだ

この前 「ローマの休日」を見て

泣いてしまった

涙もろくなったものだ

外は雪が降っていた

除雪車が走っていく

戦争は寒い

独ソ戦 戦車のオイルが凍てついて

こころが 壊れそうになる

はよう やめんかい 



2022年12月18日日曜日

寒い

ぼくらの戦争なんだぜ(高橋源一郎)朝日新書を読んだ

あられが舞う畑に

豆を蒔いた

急に晴れてきた

天気予報は100センチの雪というが

1センチもないぞ

ただ寒い

寒い

寒い寒くない

というのは 寒不寒 (らんぷうらん)

と 教わった ことがあった

ハルピンから来た留学生 だった

季節は冬だ


2022年12月10日土曜日

椎の木

 椎の木を抜いた

大きくなりすぎて そろそろ 伐らないと

狙っていた

近所のおじさんが 手伝ってくれて

根を切って 掘って また掘って 切って

チェーンで ぶら下げて 引っ張って

重かった なかなか 上がらない

蝉が 3匹眠っていた 

初めて見た 可愛そうなので 別の場所

に穴を掘って 移した

根を切りながら 昔 台風が来た夜

近所の小屋から重いトタンが

降ってきて それをこの木が防いでくれた

ありがとう の気持ちが

湧いて 塩をまいて

拝んで 抜いた 重い

根っこを ばらばらにして

車に積み込むとき

小指が挟まって 眼に 土が入り 

腰が痛む

このようにしてまで 抜く必要はあったのか

この 椎の木の寿命は 40年だった

小さな苗木を持ってきたのは

親戚のおじさんだった

とっくに なくなっている

お酒の好きな 痩せた人

椎の木の お礼を 施設で話したが

記憶に ないと 言った

今日 40年ぶりに椎の木を倒し

ぼくも なんとか 生きてきた









孫が生まれた

 横浜で4人目の男の子が生まれた

僕には二人の息子がいて

その二人に計4人の息子がいる

僕は こうなると

女の子が一人いてもいいな なんて

横着なことを考える

反省しなさい

毎日 朝飯を食えるだけでも 有難い

食道や胃に 炎症があれば のどを通らない

高見順が 脳より食道が大事だと

それに腸が悪いとか肝臓やら膵臓

胆嚢やら脾臓と脳血管障害

心筋梗塞に糖尿病

おおい しっかりしろ

しっかりしろ 何してるんだ

ぼくは昨日 市役所に行った

除雪の相談に

町内を代表して

だけどなかなか 真っ直ぐな回答は なかった

つまり 雪でけんかをするな と

相手は言うのだった

そうだな




2022年12月3日土曜日

ひょっとして

 僕は 死ぬのじゃないか と思った それは

この1週間で25人の人たちと

出会ったり 会話した

ちょっとおかしいだろ

詩の仲間や昔の仕事仲間

町内会の人たち

先輩 親戚も

ちょっと異常だ

だから今日も 椎の木を抜くのに

庭にパイプで三脚を組んで

根を切りチェーンブロックかけて

引っ張り上げたが

幹がめりめりと しなり 怖くなった

今にもパイプが 折れそうで

ぱああんと幹が はじけそうで

作業を中止して家に入った

すると息子から

まもなく 子供が生まれそうだと 電話があり

まあすこし落ち着いた

4人目の孫で ぼくはじじいだから

いつ死んでも 仕方ない 西空を見上げた

そうだ もう社会は 僕を必要としていない

まてよ 前もそうだった

この地球で生まれ 死んでゆく

それだけなのだ なあんだそうなのか

命が尽きるまで朗らかに

暮らしていけばいいのだ

花のように 春を待ち

小鳥のように暖かい巣を作り

時間が来たら よいしょっと

跳んでいけばいいのだ











2022年11月27日日曜日

町内会

 若い頃は

大人たちの振る舞いに

憧れ

跳んだり跳ねたりした

今は若い人たちから

変な理屈で 支配されて

負けそうだ 

つまり お付き合いさ

誰でもまっすぐ

生きていたいから

ぼくも もっと頑強に

抵抗しようか

暴走老人というらしい

町内会で威張っても

仕方ないのに

人間ができていない

しみじみ 反省させられる

午後である







錦繍と

 うつくしいというより

微妙なやさしさ

あきは

山の葉が枯れて

落ち葉になって

もういいよこの世の美しい

色はわかった

人の心もだいたいわかった

貧しい人たちは 安い野菜を買い

金持ちはどこかの宿で 

パイナップルジュースを飲んでいる

が たいした差はない

胃の中では同じだ

ホルモンやきのせんまい

胃の中のぎざぎざ

同じさ

ココロも体も

切るか捨てるか 温存するか

死ぬまで

死ぬまで内臓に従属するか

それとも 雨の中を

影とともに歩いていくか