ずいぶん偉いひとから
手紙をもらっていた
有名な作家や詩人
詩集を出した時、3つの新人賞の最終選考に
残っていた
思い出した
詩集を出して賞をとるレースに明け暮れる
そういう道をたどってはいけない
尊敬する詩人が手紙をくれた
審査員に媚びて賞を貰う
好きなことだから 愛想笑いは しなかった
部屋を掃除して書評を読んでいたが
審査員は みな亡くなって
思い出すら かちんかちんの粘土
外は雨になって
忘れていた記憶がよみがえる瞬間
寒気がする
地中に眠る人たちの
たくさんの本に囲まれ
呼吸がつらい
詩人の仕事は ひとつ
ひとびとを幸せに
この世の様々なことを美しい言葉で描写する
なかなかそうはいかない
ある夜
長谷川龍生が話していた
いまさらにして 新しい発見の日
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