井伏鱒二の詩が好きだ
この季節に、いつも楽しんでいる。
太宰が佐藤春夫に手紙を書いた
芥川賞をクダサイという
井伏も困っただろうな。
逸題
今宵は仲秋名月
初恋を偲ぶ夜
われら万障くりあわせ
よしの屋で独り酒を飲む
春さん蛸のぶつ切りをくれえ
それも塩でくれえ
酒はあついのがよい
それから枝豆を一皿
ああ蛸のぶつ切りは臍みたいだ
われら先ず腰かけに座りなほし
静かに酒をつぐ
枝豆から湯気が立つ
今宵は仲秋名月
初恋を偲ぶ夜
われら万障くりあわせ
よしの屋で独り酒を飲む
(新橋よしの家にて)
詩人山本和夫は僕に言った。小林は中也の恋人を採っちゃったんだ。
中秋の名月は見事だった。ぼくは縁側でスコッチ・ウイスキーを飲んだ。
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