2019年12月28日土曜日

仕事おさめ

若いころは一番いい背広を着て
御用納め

式に出て挨拶回り
カレンダーもらって
お昼は そばを食って
午後は 掃除 あとは まあじゃん大会
それが五時まで仕事になり
仕事納という文字になり
残業する年もあった
気が付くと正月だという時代もあった

昨日 私は仕事を五時で終えて 部屋の電気を消し
廊下で すれ違う職員に 次々と頭を下げながら
良いお年を と 声をかけ
私の儀式は 2分ぐらい
歩きながら 終わる
私も年をとった 
私の世界も進化した
忠臣蔵の畳替えは なかったらしい
赤穂浪士の時代は
もうないのだ
なんて 思いながら
仕事を 納める 

浅野の殿様がお坊ちゃんで
キレやすく
吉良さんがいろんなことを知っている
老人で
今の私は吉良さんに近いな
しかし私の中には
浅野の気持ちが年に2回ほど
湧き出る
私には死んでくれる部下も
組織もなく
大石内蔵助もいないから
ただ心の中に
風が少し舞うときに
ああ と叫ぶ
声に出さずに
また 今年を終える

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