2014年12月31日水曜日

大みそか

紅白を観ている
知っている歌手が その
V6 運動会のAKB48 知らない


内山田洋とクール5「あ・・あああ長崎は今日も雨だった」
南極観測隊の「白かった」電報
春日八郎の「お富さん」 粋な黒塀 
三橋美智也の「達者でナ」馬を売る話
裕次郎の「夜霧よ今夜も有難う」怖い都会の夜更かし


あの頃は「は」
それは それで 良かったの 「は」
要するに それらは 「は」 みんな過去で
今まで過ごしてきたことは 夢 で


また起きれば 謹賀新年だ
同じ枕で 生きていくぞ 「は」 
来年もどうぞよろしく

2014年12月30日火曜日

寝てられない

わがやの12月30日は
玄関の飾り 掃き掃除は男の仕事
床の間の鏡餅 天神さんは女の仕事

午後は数の子 ナマコ お神酒 さかき みかん 羊羹
子供が嫁の実家に持っていく お菓子とお酒と果物

食糧 たとえば そば うどん おでん ラーメン すき焼き
シャンパンと焼酎と日本酒とビールとマッコリ

自前の 雪の中から掘り出すダイコン

ごろごろと雷が鳴っている
雷鳴という

大晦日は花を活ける
つつましく
そして静かに
なによりも 怒らない

2014年12月29日月曜日

雨の師走29日

12月29日になると
もう心は正月ですね

もち も
買ったし
問題は風邪気味だけ

新聞の死亡欄に
若いころから知っている人がいた

88歳 細い人だったが 案外 長生き された
この人たちが生きていたという証し
それもいつかは消えてしまうだろう

いずれは私も死亡欄に乗るだろう
誰の反応もなく
部屋の隅に
ひっそりと横たわっているのだろう
しょうがないか

2014年12月28日日曜日

マスク

お飾り、鏡餅、干し柿、裏白を買って
正月準備だ
ついでにマスクを買った
不思議なマスク
濡れた布を挟ませる仕組み
寝ているときも常にのどや鼻を潤す仕組み
ただし自分で着脱できない人はダメ
鼻やのどに傷がある人 子どももダメ
危ないのかな
装着してみると
まず添付の薬が 「のど」に作用した気がした
私の神経質な「センシビリテ」 のせいかな
咳が猛烈に出た 刺激的だという気がする
しばらくすると寛解 咳が止んだ
考えてみれば 肺の中に空気が入っていく
私の生命は このマスクでろ過した空気だ
私が生まれて初めて試みた冒険でもある
まてよ煙草を吸っていたことをおもえば
冒険とはいえない
そういう医学哲学的な午後である

風景

電信柱が林立して
地方都市に川が流れて
夕闇が迫って
寒くなって
貨物列車がゆっくり移動していく

ゆうぞら晴れて 秋風吹き
あの歌は 日本語の詞がいいな
ああ ちちはは 如何に おわす

にんげんは 亡くなると 無くなるのだな
連絡も何もない
褒めてくれない 叱ってもくれない

自分が その都度 父母になって 
褒めたり 叱ったり しないといけない
なにしろ不在なのだ 仕方がない
休日に逢いにいこうと思っても
住所がわからない

2014年12月26日金曜日

忘年会

今日は職場の忘年会
車で来る人は鍵を預かる
ほとんどがノンアルコール
椅子でゆっくり食べて
いろいろ話して
酒の勢いもなく
こういうのも悪くない

それにしても若い頃よく飲んだ
酒毒が脳を狂わせる
泣いたり口論したり相撲を取って
背広が泥だらけ相手は誰でもいい
ただの酔っ払い
街の中あてもなく歩き
先ほどの居酒屋に再び舞い戻り嫌われ
ジングルベルと大晦日と正月
何やら新年になるといいことがある
そんな気がして 師走が過ぎて
知らぬ間に歳をとった

2014年12月24日水曜日

サンタの日

キリストのミサがクリスマス
だと知りませんでした

モミの木の下で出会った男女はキスをしても良いらしい
若い人は虎視眈々と
いや止めよう聖なる夜に妄想は やめる

いろんな思い出がある
大量のサンタがそりに乗って来る
生まれた家には煙突が2本あった
かなり細い おまけに
煙突には三角の帽子が付いていた
とても無理だ
戦車をください
あらかじめ書いておいたのに
靴下に母が森永キャラメルを入れる瞬間を
目を開けてみてしまった
あの母親の表情 忘れられない

幼稚園でサンタをやれといわれて
時間休をとって赤い服に着替えて
車で駆けつけた
交叉点で写真を撮られた

園児にプレゼントを渡すと
恒例の質問タイムらしい
「サンタさんはどこから来たの」
図書館で調べておいた
「ラップランドだよ」みんな白けてしまった
そのうち足元に子供がたくさん寄ってきて
「サンタさんは何が好きなの」
「元気な子供たちだよ」
「サンタさんありがとう」
よく見ると私の子供だ
子供は親に気が付いていない

年賀状を書く

今年はやや早いが
年賀状を書く
喪中を取り除く

たくさんの人が亡くなっている
義理の母が100歳を超えていたり

それぞれいろんなことが書いてある
外国に行った人
フランス、ケニア

高校時代の友人が
一番親しい感じがする
両親のことを知っていて
友人は親身になって心配してくれるのだろう
年賀状は年々減っていくのが良いのだろう
そう親しくない相手に
儀礼的に無理な負担をさせてはいかん
出さないほうが親切ではないか
子どもから
賀状をもらっても何か変な感じがするし
いらないというと棘が立つみたいで

70になったので欠礼します
という賀状をもらったことがあった
すごいなあと思った
そのまねをするつもり

2014年12月23日火曜日

雪の降る町を

この頃
やっぱり雪の降りかたが変だ
雪はさあっと降って
晴れ間になって

また暗くなって
断続的に
つまり断続的に
降り続けるものである

暑い夏の異常な暑さ
風の異常に強い日と同じこと
80年生きているがこんなの初めて
田舎の老人が漏らすセリフ

こんな高潮は初めて

2014年12月21日日曜日

頭来た

ひっさびさに
そばを食べに行く
店に着いてから思い出した
ココは遅いのだ
おまけに かなり混んでいた
先客は あまり食べていないようだった
しかたがない目を閉じて楽しいことを想像した
お代りをすることは幸せなことだとか

若いころ同僚と2人で上司に そば屋へ連れてってもらった
最初は二人とも遠慮していたが そのうち お代りをした
上司は笑って「お前らよく喰うなあ」
3枚も4枚も食って 上司はもりそば1枚
我々は二人で8枚 6千円くらいになり
上司は機嫌が悪くなった

このあたりまで追憶はよかった
そばが来ない離れた席のおばあさんが
まだなの 怒っている それを聴いたとたんいらいらしてきた
とうとう来た しかしそれはほかの客のもの

とうとう来た 噛まずに6分ほどで平らげた
すると店員が来て もう下げてよいかと聞く
どうぞといった 私は一番最後に来て 一番早く帰るのだ
そばは血圧を下げるという
ちょっと違うのではないか

2014年12月20日土曜日

おだやかな

今日は おだやかな 一日だった
キューバの国交断絶を
アメリカ大統領は
太陽政策で
元に戻すというから
キューバの人たちは喜んでいるらしい
1950年代のキャデラックを
今も部品交換しながら動かしている

気候が良いこと 種さえあれば
何でも育つ
ということが この国が持続した原因だと
ラジオで評論家が話題にしていた

ケネデイ、カストロ、ソ連、バチスタ政権
オートバイで走る医師のゲバラ
革命 貧困

2014年12月17日水曜日

ゆっくり

あれれ
車がえらく ゆっくり 進む

1台の小さな車が雪の山に突っ込んで
運転手がいない

しばらく行くと
田んぼの真ん中の交叉点に
車が止まっていて

あたりが真っ白で
運転するのが嫌になったのか
朝は厳しい冬だった

30年ほど前も雪がひどく降って
ものすごい吹雪
電信柱の上の部分がちょっとだけ見えて
ナポレオンがモスクワを攻めて負ける
「戦争と平和」だったか
ヒトラーの「レニングラード攻防戦」だったか
ああいう感じで
興奮した記憶がある

なんといっても56豪雪だが
まだ若かったから
良かったが
今ならすぐ入院だ

お客

今日は午後になると
いろんな人たちが
訪ねてきた
きっと陳情所はこんな感じなのだろう

高校の同級生が会社を定年になる
またゆっくり飲もう

別の会社の人が年末のあいさつに

マスコミの人が忘年会の話に

今度辞める人があいさつに

入れ代わり立ち代わり

社会から退くというのは
こういう時間が消えるということか

2014年12月15日月曜日

さすが日本人

糸魚川あたりで停電だか故障だか
電車が止まって金沢まで来て
米原から東京方面に行く
人たちで まあ大混雑
おまけに米原駅の改札機械が
新潟新幹線の切符を通さない
これまた大変まじめ

多くの乗客が殺到する
再度並び直して乗り換え口に向かう
そこで駅員が上手いことを言う

どなたも急いでおられるのはわかっているが
マナーを守っていただけることを
信じている

これで単純な私は直立不動になって
あたりの群衆も静かになって騒がない
たいしたものだ

片隅の外国人グループだけが
すごい勢いで叫びながら駆けおりていく
マナー悪いなあ 誰もがそう思った

しかし帰国する飛行機に乗るためには
私だって走るだろう
そういうことに後で気が付く年の暮れ

2014年12月14日日曜日

切符 選挙 おもちゃ売り場

切符を買いに行くと
本日分の窓口が3人
明日以降は1人 予約窓口は1人
駆け込み対応に3人は必要だろう
その3人は仕事が早い
みるみる客は去っていく

明日以降の私の前に
さっきから ジーパンのインテリじじい いやな感じ
愛媛から広島 窓際で どうのこうの そうだねえ
ニコニコして おい じじい 行くところを決めて
切符を買え いらいら
終わらず すると 隣りの当日担当駅員
こちらへどうぞ それで喜んで
あわてて 乗り換える駅やら日を間違えて

保育所へ投票に行く
長靴を玄関で脱ぐと片足の靴下が脱げた
あわてて履き直したが もう一方も
うまく脱げず靴下が脱げて 靴下をはき直し
誰を書いていいのかわからなくなって
裁判官なんて知らない人ばかり

おもちゃ売り場に行く
会計のアルバイトがやたら丁寧でだらだら
ものすごく混んで 腹が立つ
2600円でございます だから3000円 
3000円でよろしいですか
いいよ
かしこまりました
それでは3000円からいただきます
いいよ早くして
もう払わんぞ おい早くしろ

2014年12月13日土曜日

駐車場

不思議な駐車場の話

まず3台ほど待っていたが
次々と車が出て2台がすぐに入って
次に1台が出てきてすぐに私の番が来て
入場券が出て
勇んで入って行った

どこも空いてないぞ
出る車とすれ違うから
そのあたりへ行っても空いていない
そのうち後ろから来た新入車がうまく入ったようだ
仕方がない ぐるりと回る
また うしろに新入りがいる
しかしどこにもスペースはない
こうやって1時間もいたら金だけとられて
ばかばかしい
片隅に6台分ほどの雪の山があった
きっとこれを計算に入れてないのだ
無料の間に あわてて駐車場を出た
ゲートの反対側から
また喜んで新入車が入ってくる
そして もうダメとわかると
またすぐに出てくる
なんにも知らない車がまた入ってくる
何とも奇奇怪怪の土曜日
あられの舞う不思議な駐車場でした

おおい元気か

電話がかかってきた

久しぶり あいつ病気で死んだぞ
それから あいつは長浜にいる
サックスの名人だったあいつは横浜
俺はオートバイを売った
悲しかったぞ
それから名古屋にいた あのおとなしい男
連絡があった
君の声を聴けて良かった
ほんとに久しぶりだ

どうしたの と聞いた

選挙だけど どうぞ よろしくね

2014年12月11日木曜日

灯油を買いに

18リットルのタンクを3本積んで
遠くのスタンドへ行く

途中で1リットル98円と書いてあるスタンド
10リットルで1000円
20リットルで2000円

ところがガソリンも入れないと
ガソリンは3000円分入れようか

すると5000円が消えてしまう
そういうことを考えながら
スタンドについて

まず灯油のタンクを取り出して
20リットル入れるには
7リットルづつ3個に入れる
馬鹿なことばかり考えていたら
すぐに8リットルになって
次も8リットルになって
最後のタンクには4リットルだった

順番待ちの客たちは
この人どうして細かく分けるのだろうか
きっと家には力のない 老いた母がいるのだ
それにしても孝行な息子
息子が留守の時に  ストーブに入れやすいように
今時珍しい 本当にいい男
周りの人は
こういうひとと添い遂げたいものだ
きっと思っているはずだ
そう思いながら そそくさと
雨のガソリンスタンドを 去っていく

2014年12月10日水曜日

注射は

インフルエンザのワクチン注射で
医院は混雑している

泣きながら子供たちは出てくる
注射は嫌いだと

その気持ち よくわかる
あれは何とかならないか

ちくっとしますよ
医師は笑って言うが

痛い
ほんとに痛い こともある

ロケットが火星へ行く時代だ
あの注射を何とかしてくれないか

採血もいやだ 痛い
誰か発見をしてくれ

2014年12月9日火曜日

妄想 観光バス

大きな観光バスに乗った
動き始めてしばらくは
なんというか
大きいことはいいことだと思った

高速道路に入ると
ちょっとふかして
次々と派手なトラック達を抜き去って
元の車線に戻る

その謙虚さ
パワーがいっぱいありながら
その 俺のことなんか いいっす
という あの 力持ちで 
純情な初老の
若いときにはすごく悪くて
そのくせ
きれいな人が来ると
うつむいて
孟宗竹

2014年12月7日日曜日

いいことも

外で除雪をしていると
ふと近所のおじさんが寄ってきて
やあ久しぶり
日本赤十字で手術して
9月に退院した
みると確かに顔色は悪い

どこを治したんですか
胆のう、肝臓だ
がん だ

手術ができてよかったですね
そういうとおじさんは
ぱっと明るい表情になって
そうだ 体力がないと

それにしてもだ
輸血をしなかったのは 変だろ

それで私は
最近は止血の技術が素晴らしく

するとおじさんは
顔色がみるみる良くなって
そうだそうだ
そうなのか

おいおいお前もあんまり飲むなよ
今日は散歩に来てよかった
明日も歩くよ

去っていった
元気になってほしい
のだ

2014年12月6日土曜日

重い

重い雪だ
夜中に雷が鳴って
閃光の直後にズドドン
雷が落ちて

しばらくすると
消防車が10台走った

朝は大変
玄関の柘植の段つくりは倒れて

自慢の八つ手は
ぼっきり

さざんか、木犀もうつむいて

それで朝7時から職場に出かけて
スコップで
雪を久しぶりに掻いて

車のワイパーも変な角度で
朝は混雑して
パラパラと雹のようなものも降って

2014年12月5日金曜日

忘れずに冬が来た

窓を開けると
真っ白
雪がびっしり降り積もって
今年も急に雪が降って
徳島か愛媛で
トラックが100台
立ち往生

立ち往生とは
弁慶のことだ
トラックが横になって
道をふさいでいる

暖かい国の車だから
チェーンやスノータイヤ
持ってないか
峠の作業は難しいだろう
12月になると急に この気候
学校の先生も
走る季節



若くない人

今度後任と一緒に来ます
会社は
55で定年で

60までは嘱託
月給3分の2のボーナスあり

65までは非常勤の嘱託で
まあ20万円ボーナスなしです

もしも
どこかのアルバイト先で
パソコンに向かって
あれれわからない
といっても

若い女の子に
聞くわけにもいかないから
パソコンの学校へ行きます

2014年12月3日水曜日

都会から来る人は

天候が荒れて
列車が不通になったと聞いたので
朝、空路で参りました

空路で
あんなに荒れている風の強い空を
飛行機は平気なのですか

ええ飛行機は雲の上を飛びます

いやそうではなくて
台風だと全便欠航とか聞きますよね

ええそうですね
しかし荒れた天気は去ってしまって
もう日本列島は穏やかですから
飛行機は飛ぶのでしょう

そういえば夕べ苦労した冬のタイヤ
今日どうしても必要ではない感じで
寒いけれど雪のない日になっている
という日でございました

2014年12月2日火曜日

あられ みるみる雪道

パラパラパラと降っていたあられだったが
ごおーーと降って驚いた

黒い舗道がみるみる白くなって
車は速度を落とし
ブレーキは効かず

信号機の交差点はお互い5台しか進まない
青の時間が短い
その分スピードが出ない
きっと操作しているのだろう

大雨警報とラジオは言う
家に帰ってタイヤを入れ替え
不思議なことがいっぱい起きた
まずボルトを外して雪の中に入ったら困る
そう思ったらそうなった
ホイールキャップ外しを見失ったら困る
そう思ったらそうなった
ボルトが転がっていくと大変だ
そうなった
雨が降ってくると寒いぞ
八甲田山の映画を思い出していると
英国軍の特殊部隊出身の男の
サバイバル地球の歩き方という番組
衣服を濡らさないために
裸になって氷の川に飛び込む
そうだ頭からビニール袋をかぶろう

そしたら手が出にくい
すると雨も小やみになり
結局車2台、2時間かけて
冬タイヤ8本を装着

つかれたあ

2014年12月1日月曜日

菅原文太

菅原文太も亡くなって
外は荒れて
雨がざあざあ降っている

ちょっと細いばねのある男優
角刈りで
わしゃあ
広島じゃけんのお

バーバリー・コートの中に銃を隠して
結核で もう永くない
咳をして 酒を飲んで

悪い奴をバリバリバリと倒して出ていく

観客は「しびれるー」と言って
池袋は雨で
昭和45年ころだ