急に雨が降り
暖かい朝
野鳥がやってきた
いつもと違う鳥だ
飛行機が爆破予告で緊急着陸した
物騒な話だ
飛んでいる最中だから
生きた心地がしない だろう
オミクロンも人類の戦争も
困ったこと
国家は 自分を構成している国民が
たとえ死んでも
眉一つ動かさない
誰かが言っていた
そういうものらしい
人間がいて
それから街や村があり
国になるはずなのに
国家というもの
どんな顔をしている
のだろう
急に雨が降り
暖かい朝
野鳥がやってきた
いつもと違う鳥だ
飛行機が爆破予告で緊急着陸した
物騒な話だ
飛んでいる最中だから
生きた心地がしない だろう
オミクロンも人類の戦争も
困ったこと
国家は 自分を構成している国民が
たとえ死んでも
眉一つ動かさない
誰かが言っていた
そういうものらしい
人間がいて
それから街や村があり
国になるはずなのに
国家というもの
どんな顔をしている
のだろう
最近は 仕事始になり 今年は
それもやらない役所が
増えてきたらしい
ぼくは48年間で 初めて 御用がなくなり
歯医者に行った
クリスマス頃 奥歯に違和感があって
腫れて 薬局で塗り薬を買って
せっせと歯茎に塗り込んでいたが
怖い病気は 嫌だと
朝 電話したら20分後なら 診てあげると
天の声のように聞こえ 喜んで
出かけた
ぼくの事始めだ
どれどれ
ふうん 一度きれいにしますかね
といわれ
今年は 歯医者に通う
仕方ない 歯が痛いから
医者にかかる ことが 当たり前の
日本でよかった のだ
おまけに 老人は 安くなる
眼耳鼻歯 がんじびし がんじびし と唱えながら
ぱらぱらと雪の舞う 越前を
ぼくの車は 走っていく
のだった
初詣に行く
いろんなお願いをした
手を叩き 祈る
ぼくは 母の歳を超えた
どうか神様 母が元気になりますように
というお願いは もう 言わなくなった
どうか 病気に なりませんように
それに あまりに たくさんのことを
お願いしたから
よく 覚えていない
神様も大変だろう
県外ナンバーの車
いろんな訛りで
中には外国人もいるだろうし
乃木さんと戦って
勇猛果敢だったのは
コサック兵で それはウクライナの
騎馬兵団だったと
僕はおぼろげな知識で
孫に言った
除夜の鐘が鳴る前に
孫は寝た
スターリングラードで
ナチスドイツに勝ったのも
ウクライナ出身兵で
彼らが 軍の中心だったかもしれない
そこまで話す つもりだった
マトリューシュカ
ボリショイサーカスの熊
ウオトカ
トルストイやソルジェニツィン
ダスタエフスキイの国
大きくて暴れないだろう
そう話す つもりだった
アンパンとか手榴弾
やめろやめろ
戦争は 殺し合い
わからんやろ
父は 帝国陸軍 敦賀連隊 の安兵団
饗庭野で戦車相手に座布団を
竹の先につけて
差し込む訓練ばかりさせられて
昭和9年徴兵
最後は ビルマ
英軍の戦車が現れ 負傷したが
インパールから 帰ってきた
シベリアへ行った人は寒かっただろう
英軍は 割と親切だった
死ぬまで 薬瓶を箪笥の中に
大切に しまっていた
マラリアの発作のために