2022年10月18日火曜日

またもや誕生日を迎えて

 書架を掃除していたら 薄い詩集が出てきた

長谷川龍生詩集

 サインがあった

一晩 酒を飲んだ 夜中に

重巡「鳥海」のことで 

その夜

老詩人の脚をさすった 

冷たい脚だった 

舞鶴の駅の映像は 復員船が到着して 兵隊があふれ

そういえば父は 海軍工廠で  重巡「利根」の作業員

盥のような大きな船だと言っていた

飛行機を積むための改装だった 

父はハンサムだった 細く

今日は私の誕生日だ 

いろんなことを思い出しながら

生きている 

仕事をしているときには

振り返る余裕はないから 

過去の思い出は記憶の外に

置いてあった 

思い出に降る雨もある という

歌が好きだ 

千昌夫と吉幾三の「津軽平野」もいいな 

「長崎は今日も雨だった」 

 呼子の「おくんち」がはじまった

くじらのひょうきんさ

玄関の通路を少し修理する

あちこちで知っている人が

少しづつ亡くなっていく

寒い秋である


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