2022年4月10日日曜日

コンクリートブロックを

買ってきて
畑に ぐるりと置いて
にらを植えて 
草を採り 急に夏になって 
排水溝の掃除をして
土曜日や日曜日には安心する
みんな休日だから
無職の人はこういう感じか
さみしいものだ

48年ぶりに無職になった
はじめは嫌だったのに
そういえば退職した大学教員は
家に来い 本を寄付する
これはお前にやる
偉い人も
旧帝大の学長も学部長も文化勲章も
電話かけてきて 書斎の掃除して
不要な本は図書館に渡し
亡くなるとご遺族がもう一度
連絡してきて
今度はごっそり整理するのだ
こうしてみんな 定年後は 畑を耕しながら 
年をとっていくのか 
味わっているが 
やはりどこか まだ 納得していない 
地球上の経済活動 定年 
耕して食糧を作ること それはわかる 
燃え尽きないのだ 納得のいく 
きちんとした 
詩が生まれていないから
なんて 言い訳を考えながら
庭の草を抜いている
雀に餌を撒いて
ほかの鳥も待っていて
この瞬間を得るために
これまで働いてきたのだと
納得させるのに
手こずっている
難しいものだ
人間は
私は

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